プロローグ

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 どこで間違ったのだろう。  何を間違ったのだろう。  分かった所で回避は出来たのだろうか。  出来たかも知れない。出来なかったかも知れない  今となっては分かる人など居ないのだから。  空間の中に居る人の“時”は戻る。しかし、干渉する人の“時”が戻る事は無い。  だから分からない。いくら足掻いた所でこの事実は変え様が無い。  だから前を向く。  後ろめたい感情は要らない。  そもそも、前を向いて進む為に感情は要らないのではないか。  そうだ。全て捨ててしまえば良い。  何も背負わず、自由に。  課せられた義務だけこなしていれば誰も文句は言うまい。
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