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だが、僕の全てはあの日に壊れてしまったのだ。
そう、僕が殺された日。
あの日は、空が青く晴れて、清々しい日だった。
毎日こんな陽気が続けばいい、と柄にもなく思った程だ。
なのに、それは見事に打ち砕かれた。
「今まで、有難う」
その言葉が聞こえたのは、気のせいだったのだろうか。
僕は死ぬ前、そんな言葉を聞いた気がしたのだ。
僕は、生まれた時以来の泣き声をあげた。
追い詰められ寺に立てこもり、火をつけられ諦めた時だった。
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