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『おい坊主、わしゃ酒が飲みたいのだがのう』
頭の中で木霊する白髪ジジイの低い声。
俺の頭の中には、なぜかジジイが住んでいる。
遡ること八日前、十二月十七日の出来事だ。
朝起きると同時に頭痛に苛まれた俺は、ひどい眩暈に襲われ部屋で倒れた。
そして気がついたときには既に脳内にジジイが住み着いていた。
『耳は付いとるのか坊主、わしゃ酒が飲みたいのじゃ』
「煩ぇクソジジイ。今度話しかけたら胴体の脳内切除手術を敢行するぞ」
住み着かれてから八日目の朝、俺は学校に居た。
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