序章『紅い池』

2/10
128人が本棚に入れています
本棚に追加
/75ページ
少年は目を覚ました。 (此処は…‥どこだ…‥) 少年は考える…‥ 自分は確かに、屋上から飛び降りた筈だ……‥ 彼は見たこともない世界に一瞬、戸惑ったが‥すぐに答えは出た。 (ああ…俺……死んだんだ…‥。) じゃあ此処は、天国? だが、少年はこの世界に疑問を抱いた。 この、天国と思われる世界はとても白くて……‥ 何もない…… 此処は何処だろう…‥ 「うふふっ。」 そう考えていた少年の背後から笑い声が聞こえた。 振り返るとそこには一人の少女が立っていた…‥。 白いワンピース、透き通る程白い肌。そして、腰まである真っ黒な髪。 少年はその美しさに終始、見とれた…‥ 「ようこそっ🎵この白の世界へ🎶」 少女は白の世界、そう言った。 「白の世界…?」 少年は聞いた。 「えぇ、この世界はまだ何も存在しない、真っ白な世界🎵」 少女は楽しそうに答える。 「だから、此処は理想の世界🎵」続けてそう言った。 「理想の世界…‥何処が理想の世界なんだ?」 少年は聞く。 「此処は何もない🎵だから、選ばれた人は好きなように作れるの🎵」 少女は答える。 「選ばれた…?何で選ばれた⁉それに…‥此処は天国じゃ無いのか⁉」 少年は聞く。
/75ページ

最初のコメントを投稿しよう!