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『佐伯先生なら多分数学準備室に居てるで。』
『おおきにー!』
遠山先生に元気にお礼を言うたさっちゃんは、
こちらを振り向き、
『準備室やって♥』
とだけ言うて遠山先生にピターっと引っ付いて行ってしまった。
いくら放課後言うたて、
それはまずない?
ってか!
遠山先生も何デレデレしてんねん!
あんな?
さっちゃんの事大好きやで?
亮ちゃんに恋してる時、
一番の理解者やったんもさっちゃん。
でも、
付いてきてくれたってえぇやんかー!!
と。
ひとまずグチはこんくらいにして。
あたしが高校生の時、
毎日のように通ってた数学準備室へと急いだ。
見慣れた廊下を歩き、
光の射す階段を駆け上がると、
ほんま
もう一回高校生なったんちゃう?
ってくらいの懐かしさ。
亮ちゃんが数学の先生なら、
あたしもう一回高校生してもえぇよ。
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