ブルーな日々の訪れ

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「莉緒!今日もKANON(カノン)行くだろ!?」 夕暮れに染まる校舎から、出てきた私を後ろから呼び止めたのは。 紛れもなくウチのリーダー。二宮楓(にのみや かえで)。 --楓は185cmの高さから、私を笑顔で見下ろしている。 ……簡単に言うと、私より20cmも背が高い。 「当たり前だろ。今のところ、それが私の生きがい……なわけだし。」 私がそう言い返すと、楓は「そうだろうな」とでも言っているかのように。 ふっと……また、優しい笑みを浮かべて、私の頭をぽんぽん叩く。 そして、私が通っている高校から10分程歩くと、ビルやショップが立ち並び、少し……いや、かなりざわついた場所に辿り着いた。 歩いている間も楓は、とにかくしゃべる。 まあ……いつものことだから、もう慣れたけど。
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