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「明莉はホント、新しいもの好きだな」
貴大はクスリと笑いながら、続けて話す。
「転校生は男の子らしいぜ!! 良かったな、明莉」
「やったー!! 今度こそ彼氏つくりたいわぁ」
「おいおい……」
転校生が男の子というだけで無邪気にはしゃいでいる明莉を見て、貴大は呆れたような口調で続けて言う。
「転校生だったら誰でも良いのかよ。相変わらずお前は――」
そんな転校生の話題で持ち切りの教室に、キーンコーンという先程と同じ音色のチャイムが鳴り響く。
どうやら先程のは予鈴で、このチャイムが本鈴のようだ。
生徒達は会話を一時中断し、各々の席に座りはじめる。
その生徒達の顔は皆、期待に満ち溢れた笑みを浮かべていた。
本鈴が鳴る前はざわついていた教室が一気に静まり返った頃に、教室の戸が開く音がした。
その音と共に一人の男性が姿を現す。
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