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外に出ると既に太陽が昇り,直ぐに新保達と別れて家に帰った。
(…今日は疲れたな…でも永遠と知り合えて良かった……)
家に帰ると母親は仕事に行って居なく,自分の部屋に急いだ。
服を着替えて特攻服は飾り,布団の中に入り込んだ。
(……鬼誠會…これからどうなるんだろうな……)
布団に入りながら特攻服を眺めていたが,ふと誠の字一点が目に入った。
(……誠…か……何だ…?何故か…泣けて来る……)
自然と涙が溢れ,切なく,辛い気持ちでいっぱいになった。
真央「!!!!」
いきなり電話が鳴り,着信を見ると永遠からだった。
永遠「すいません…寝てまし……何で泣いてるんですか…?!」
精一杯悟られない様に振る舞っていたが,涙が余計に出て来て堪えられなかった。
真央「…何故だか自分でも分かんない……ごめん…切るわ……」
永遠「!!!待って下さい!!」
電話を切ろうとすると大声で止められた。
永遠「もしも眠れないなら…今から迎えに行っても良いですか…?」
(…仕事で疲れてると思うのに…元気無いから来てくれるのか……)
断ろうと思ったが,永遠に会いたかったので了解の返事をした。
分かりやすく,真央の家の近くに有る病院で待ち合わせをした。
歩きで来る様に言われた為,約束の時間より早く徒歩で向かった。
まだ来て居ない事を確認し,座り込んで一服した。
(……あたし…何か大事な事を忘れている気がするな……)
真央「!!!!」
座って考えていると,遠くの方で煩い単車の音が聴こえた。
音は段々病院の方向に近付いて来ていた。
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