~記憶の断片~

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真央「……永遠が…不倶戴天の翼……?!」 結成されて僅か数ヵ月で潰れた有名な暴走族だった。 近隣の族を次々と潰して行き,大規模になったが仲間同士の争いが絶えなかった。 軍団を纏め上げた頭の翼は,自らの手で裏切り者を次々と倒した。 争いの引き金になる奴が何時も決まっている事に気が付き,潰す事にした。 「お前みたいな餓鬼に付いて行くのは懲り懲りなんだよ!!!」 年下の翼に対し,年上の仲間達は何人か不満を洩らしていた。 グシャッ!! 怒りに任せて相手を殴ると,頬が陥没して倒れた。 翼「…年は関係無え!!付いて来れなくてもお前は潰すだけだ…!!!」 バキッ!! ドゴッ!! 翼は容赦無く殴り続け,次第に相手は動かなくなった。 「頭!!これ以上続けるとこいつ死にますよ!!!」 倒れた男は病院に運ばれ,仲間達は押さえ付けていた翼を離した。 「……少し…やり過ぎだと思いますが…」 一人が翼に話掛け,表情を変えずに答えた。 翼「裏切り者は敵だ…仲間でも敵になれば容赦しない…!!」 前から不満を持っていた半数の者が不信感を抱き,襲い掛かって来た。 「餓鬼が調子に乗りやがって!!我慢の限界だ!!!」 バキッ!! ドカッ!! 半分に別れ,翼に付いていた者達と相手を潰した。 数日後,病院に運ばれた奴と何名かは重体で,翼達は捕まってしまった。 「不倶戴天の頭と知らずに手を出してすいませんでした!!!」 男達は土下座をし,翼に謝り続けた。 翼「もう良いから消え……!!!」 バキッ!! 呆然と様子を見ていた真央は,いきなり女に殴られた。 「お前鬼誠會の頭だろ…?!この前の仕返しさせて貰うから!!!」 男達の喧嘩は終わっても,女の戦いは終わっていなかった。
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