~記憶の断片~

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襲名式が終わり,街へ暴走に繰り出した。 祭りの事も有り,普段よりも道路は混み,多い台数の車がいた。 車を次々と抜かし,新保が後輩と先に出て,車止めをした。 先頭に立ち,コールを切りながら軍団を引き連れて道を進んで行った。 (……楽しいけれど…何か忘れてる気がする……) 真央は新撰組での記憶が全く無くなっていた。 真央「!!!!」 急に単車を止め,後から来ていた後輩逹も止まった。 単車から降り,来た道を歩いて落とした物を少し探した。 新保「真央さん!!どうかしたんすか!!」 車止めをしていた為,新保逹が一足遅く此方に来た。 真央「…腕に付けていた紐を落とし……!!!」 以外と早く見つかり,真央は安心したのと同時に喜んだ。 新保「…その紐…何時も付けている位だから余程大切な物なんすね」 新保の言葉を聞き,不思議に思った。 (……何時から大事にしていた…?それに…誰から貰ったんだ…?) 幾ら考えていても思い出せず,道路に立ち止まっていても仕方無いので単車に戻った。 再び走り出し,駅前の方面へ向かった。 駅前を何周か回り,大通りに出ようとした。 真央「!!!!」 目の前の道路を,見知らぬ女共が吹かしながら単車で横切った。 新保「お前ら!!先に行ってあいつら追え!!必ず捕まえろ!!!」 返事をして何台かの仲間は,真っ先に追い掛けて行った。
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