~記憶の断片~

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真央「あの女共…隣街に新しい族が出来たのか…?」 見た事が無い顔だった為,新しく暴走族が出来たのかと思った。 新保「自分も見た事無いっすけど…ボコるしか無いっすね!!」 新保はやる気十分で楽しそうだった。 そんな様子を見て笑っていると,新保の携帯が鳴った。 先程追い掛けた仲間が相手を捕まえ,廃業している工事で待っていると言っていた。 真央「今から廃墟の工事行くから付いて来い!!」 全員「はい!!!」 鬼誠會一同,喧嘩と暴走は三度の飯よりも睡眠よりも好きだった。 (…本当に最高な仲間だな…鬼誠會を作って良かった……) 言葉に出さずに胸に秘め,先頭を切って工事へ向かった。 入り口に着き,中に入ると相手は既に殴られた痕が有り,正座をしていた。 「お疲れ様です!!先に手を出してしまいすいません!!!」 舐めた口を叩かれ,後輩は切れてしまったらしい。 新保「それは良いけど…お前ら誰に断って地元で単車に乗ってんだよ!!!」 ドカッ!! バキッ!! 相手の顔面目掛け,新保の蹴りが炸裂した。 「すいませんでした…!!あたしら旧車會やってて…」 新保は旧車會と聞いたら動きを止めた。 旧車會は,地元の族をやっていた男の先輩逹が作った物だった。 相手は言って良かったと安心している様に見えた。 バキッ!! 全員「!!!!」 それでも真央は相手を殴り,新保も含めて一同驚いていた。 真央「…旧車會だろうが…先輩に文句言われ様が…知った事か!!!」 バキッ!! ミシッ!! 「本当にすいませんでした…!!勘弁して下さ…!!!」 ドカッ!! 泣いて謝られても余計に苛立ち,手が止まらなかった。 新保「真央さん!!もう十分ですよ!!!」 新保に止められ,相手を見ると全員血塗れになっていた。 新保「これ以上やられる前に行け!!二度と鬼誠會の前で単車に乗るな!!!」 勢い良く返事をし,動けない仲間は支え,急いで逃走した。
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