-たわいのないこと-

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昔から約束の時間に来ない君だから、少し遅れて行こうかな。外は雨だし。 今日はお気に入りのスカートを履けそうにないよ。 新たに溜まった雨露を弾いて、時計を見やる。 14:06分 お風呂に入り、化粧をして16:05分ごろ、 あたしが駅に着くともう君は居た。 あたしが遅れてきたので少し不満げだ。 『遅れてごめん、早く来ると思わなかったんだもん。 でも今日あたしが遅れても、 まだ付き合ってたときにあたしが待ち合わせ場所に居たて、 あなたまだ寝てたときあったから、まだチャラよね。あたしあん時は1時間半待ったもの。』 『……嫌な女だな…』 君は苦笑いしながら、でも遅刻したあたしを責める訳もなく、君の車にあたしが乗り込むとゆっくりと車を出した。 電話の続きでたわいの無い会話を始めるあたしと君。
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