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だって寂しいのに一人で泣かずに頑張る子がイイ子なら、あたしはイイ子なんかじゃなくても構わない。
…いつからこんな歪曲した思考になってしまったんだろう。
君の胸板に縋り、無駄な事ばかりを考えるなら、それは決して救いではないのだ。
情けないことは
知ってる。
だらしない甘えなの。
『…少し疲れたから寝てもいいかな?』
『ん、おやすみ。俺も少し寝るかな。』
『おやすみね。』
夢に堕ちれば君も貴方も居なくなる。
あたしだけの世界。
果たしてあたしさえも存在しているのだろうか?
まだ雨みたい。
止むといいのに。
靴が濡れるのは服が濡れるよりもずっと嫌い。
また、あのけたたましいモンスターが叫ぶ。
布団と寝ている君の体と心地よくまとわりつく体温を引き剥がしながらベッドの近くに放り投げてあったモンスターを手に取り、開く。
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