きづけば

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―――――――――― 錦戸side 突然目の前が真っ暗になった こんなに突然…? まだ時間はあるはずやなかったんか? どこか冷静に考えているが周りのメンバーの空気を肌に感じ取り焦る 頼む…まだアカンねん 懇願するように願っていると少しずつ視界に光が滲むように戻ってきた 深く安堵の息を吐いて緩慢な仕草で携帯を拾う 「なんてな、冗談に決まっとるやろ?」 おどけて言ってみせるが全員の表情が固い まぁ…その表情も今の俺にはもう見えてへんけど 「亮ちゃん…本当のこと言って、目…どうかしたの?」 いつかはメンバー皆にも話さなければいけないとは思っていた でも…ギリギリまで言いたい 「すまん、二日酔いでちょい目が疲れて霞んでんねん。心配掛けてゴメンな?」 きっと目の前の山下は釈然としない表情なのだろうぼんやりとしか映らないが、長い付き合いだからコイツの思っていることは分かる .
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