友情と愛情の狭間~③

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玄関の靴箱の前に立っている学を見つけて、俺は、猛ダッシュした。 「待った?」 俺は、息を切らして、学のところへ駆け寄った。 「遅い」 「ちっちっち。そこは『今、来たところよ(ハート)』と、照れて言うところだろ?」 軽いノリで冗談を言うと、学は鼻で笑った。 「…めんどくさっ。はやく、行くぞ。腹減った」 「なんだよぉ~…。もしかして、俺への詫びっていうよりは、ただ単に、学がラーメン食いたかったんじゃね?」 疑いの目で学を見ると、学はあっさりと言った。 「気にするな」 学は、俺を置いて颯爽と1人で歩き出した。 そんな学の後を、俺は、急いで追いかけた。
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