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「今週の土曜日、暇か?愛の親父さんからコンサートのチケットもらったんだけど、一緒に行かね?」
「悪い。その日は…」
「そっか。…昼休みにいつも消えるけど、もしかして、彼女ってこの学校の人か?」
「あぁ…いや…。あっ、この前言っていたCD買ったから、貸すよ。明日、持ってくるから」
男の先輩と付き合っているとは言えず、曖昧に答えた。
「最近、付き合いも悪いしよ。今日の放課後は?服欲しいから、買い物付き合ってくれよ」
「悪い…」
「……じゃあ、いいや」
学は、自分の席に戻って行った。
俺から離れていく、学…。
自分で望んでいたことだったが、想像していたよりも辛く悲しかった。
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