だれにも渡さない。

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その声と共に、風を切るように頭のすぐ上を何かが凄い速さで通過した。 なんか飛んでった!?と思ったのもつかの間―…… がすん! 僕の頭の上を飛んでいったソレは男の足元に影を縫い付けるように靴の爪先ギリギリにアスファルトに刺さった。 「青龍刀……?」 男達の足元突き刺さるは刃渡りの大きな青龍刀で柄の先には何故かパンダの人形が付いている。 ……えっと? もしかして、これって……数センチ下を飛んでたら僕の頭はパカンとぶち割れてスイカ割りのように頭の中身をぶちまけていたんじゃないだろうか? 僕は顔から血がさぁっと引いて行く。 おいおい……一体全体何処の何方様がこんな凶悪かつ悪趣味な物をぶん投げたんだろうか? 「あいや。外したか?おつむごと吹っ飛ばすはずだたのに」 僕からちょうど、後ろのビルの屋上からその物騒かつ、凶悪な台詞が聞こえ来た。 タトン! 猫のようにビルの屋上から軽い着地をして現れたのは、場違い位の美人だった。
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