噂の転校生

5/8
前へ
/67ページ
次へ
それを承知している辰と眞乎は、珍しく饒舌(?)な柳を止めないように、黙って続きを促す。 「つまり・・・天然の金髪。」 「そっか・・・辰の髪って天然だったね」 「染めるなんてめんどくせーことするかよ」 「あと・・・」 「まだあるの?」 「目」 一言そう言った柳は、自分の片目を指差した。 「青。・・・スカイブルー?」 それを聞いた辰はピクリと眉を動かし、眞乎は何やら感動したように目を輝かせた。 「すごいすごい!外人さんなのかな?」 「いや・・・日本人顔」 「ふへ~・・・そんな子いるんだねぇ。ね、辰!・・・辰?」 「・・・?」 反応のないため、不思議に思って見てみると何か考えている辰の姿が。 “考える”なんて姿は滅多に見せないため、2人は驚いて顔を見合わせる。 と、その時だった。 「ちょ・・・悠様!待って下さい!」 「ヤ~~ダ!学校まで敬語使う方が悪いんだ!」 「それは仕方ないと・・・!お願いですから待って下さい!」 ドタバタ。 そんな表現がぴったり合いそうな音が、3人組のいる方向へと向かって来る。 「なぁに~・・・?」 眞乎が首を傾げたとたん、小柄な・・・いや、小さいと言った方が的確な生徒が廊下を曲がって来た。 .
/67ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加