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それを承知している辰と眞乎は、珍しく饒舌(?)な柳を止めないように、黙って続きを促す。
「つまり・・・天然の金髪。」
「そっか・・・辰の髪って天然だったね」
「染めるなんてめんどくせーことするかよ」
「あと・・・」
「まだあるの?」
「目」
一言そう言った柳は、自分の片目を指差した。
「青。・・・スカイブルー?」
それを聞いた辰はピクリと眉を動かし、眞乎は何やら感動したように目を輝かせた。
「すごいすごい!外人さんなのかな?」
「いや・・・日本人顔」
「ふへ~・・・そんな子いるんだねぇ。ね、辰!・・・辰?」
「・・・?」
反応のないため、不思議に思って見てみると何か考えている辰の姿が。
“考える”なんて姿は滅多に見せないため、2人は驚いて顔を見合わせる。
と、その時だった。
「ちょ・・・悠様!待って下さい!」
「ヤ~~ダ!学校まで敬語使う方が悪いんだ!」
「それは仕方ないと・・・!お願いですから待って下さい!」
ドタバタ。
そんな表現がぴったり合いそうな音が、3人組のいる方向へと向かって来る。
「なぁに~・・・?」
眞乎が首を傾げたとたん、小柄な・・・いや、小さいと言った方が的確な生徒が廊下を曲がって来た。
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