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嫌味タイプの教師は学力で黙らせ、熱血教師は拳で黙らせる。
女教師は顔で黙らせる。
先頭をきって行くのは辰。
止めもせず見ているのは柳。
笑いながら見ているか、一緒に参加していくのが眞乎。
「かったりぃな・・・ふけるか?」
「ダ~メ!辰ってば中等部の卒業アセンブリもサボったでしょ?」
「辰に賛成」
「柳Σ!?」
「大体、お前もサボっただろ?卒業アセンブリ」
「・・・えへ♪」
「気持ち悪いよ」
前では学年主任が注意事項や祝いの言葉を述べているが、順序を無視して最後尾に並んだ3人は小声どころか、通常の音量で話している。
だが、教師は誰1人として注意しない。
回りの生徒も暗黙の了解といった感じで文句を言う奴もいない。
結局、3人は入学アセンブリに参加。
珍しくも大人しかったので教師達も安心したのだが・・・
「キャッホ~イ♪」
眞乎の雄叫びと共にいくつものクラッカーの炸裂音。
いつのまにか舞台に仕掛けられたクラッカーが、眞乎によって炸裂したのだ。
これに辰は爆笑、柳はため息をつき、教師達はこれからの日々を考えて頭を抱えたのだった。
3人にとって、高等部も中等部や初等部と変わらぬまま過ぎて行くはずだった。
あの、
転校生達と会うまでは。
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