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さて、
そんな騒がしい2人がやって来た次の日。
3人組は階段でたむろっていた。
「ねぇねぇ、知ってる?」
「何をだよ?」
階段に座っていた眞乎が何の前触れもなしに話題を振りだす。
手すりにもたれていた辰が聞き返し、壁にもたれていた柳は興味無さそうに視線だけを向けた。
はっきり言って、3人ともかなり通行の邪魔になっている。
「“来たる!謎の美形転校生2人組!”っていう噂」
「・・・誰だよダッセーネーミングつけた奴」
「俺♪」
「おい(汗)」
「まー気にしないでよ」と軽く流した眞乎は、本題とばかりに腕を突き出す。
「何でも昨日転校してきたらしいんだ。俺も直接見てないケド、この時期に転校って変だよね」
「そりゃ、確かに変だけどよ・・・だから何なんだよ」
「そんだけ」
「・・・テメェはさっきからおちょくってんのか?あ?」
「キャー!柳助けて~!」
「知らない」
ガーンと音を立てて固まった眞乎を無視して、「でも」と柳が続ける。
「多分・・・見たよ。その2人」
「ホント!?」
「本当」
「へぇ・・・どんな奴らだった?」
どうやら興味が出てきたらしい辰が聞くと、柳は思い出すように視線を外しボソリと言った。
「・・・凸凹コンビ・・・かな」
「なんだそれ」
「そのまま」
「端的過ぎるっつってんだよ(汗)」
突っ込まれた柳はもう一度思い出すような動作をし、口を開く。
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