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「俺達と、同じような感じで目立つ・・・よ?」
「あ~ね、カッコいいんだ」
「自分で言うかコラ」
「わかりきったコトじゃん♪」
さも可笑しそうに笑った眞乎は、「で?で?」と柳に更なる説明を求める。
めんどくさそうに眉を寄せた柳だったが、満更でもないように説明した。
「小さい方は・・・赤い目が目立ってた・・・。大きい方は・・・眞乎より大きい?」
「Σウソォ!?」
「お前ちっせぇだろうが」
「うぅ・・・(泣)」
泣き出した眞乎にため息をついた辰は、「赤目の方がちっせぇんだろ」と一応慰めておく。
そんな2人を見ていた柳は、何か思い出したように小さく声を出した。
「大きい方・・・辰だ」
「は?」
「辰は転校生じゃないよ?」
「髪」
2人の疑問符を無視して、柳は辰の金髪を指差す。
自分の髪をつまんだ辰は、疑問符を大きくさせた。
「同じ・・・色だった」
「金髪君ってコト?」
無言で首肯した柳だが、辰は鼻で笑う。
「金髪なんざ珍しくも何にもねぇだろ」
「そぅだね~」
「違う」
「「へ?/は?」」
「質、色・・・全部同じ」
なんで質まで分かるんだ、というのは柳には愚問以外の何物でもない。
“そういう奴”なのだ、隗伽 柳は。
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