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ある晴れた日に、魔法でも降り注いでこないかなと思っていた日の事だった。
その日は、高校生であり、部活をしている俺にとって、ヲタクとして過ごせる最高の日だった。
簡単に言えば休日だ。
これほど嬉しい日はない。
まず溜まったDVDを観尽くさなければならないし、録画していたアニメを観なくてはならない。
ニコ〇コ動画でコメしたり、とにかく天国だ。
さぁ、さっそくネトゲでレベルアップするかと、PCの電源を入れた時だった。
ブオアアアア!
急に自室が輝き出した。
「え? なにこれ?」
そして、自分の周りの床に、譜陣が浮き上がる。
あれだ、ちょうどこの小説のデザインみたいな。
ってかそのまんま。
訳が解らない内に、なんか足がうっすら消えてきた。
「ちょ、なんぞこれ!」
携帯を即座に開き、掲示板に記入。
『我、現在消失にありwY(>_<、)YHELP!』
そうこうしているうちに、消失はどんどんと進行している。
さて、俺はこのレスの続きを読むことが出来るのだろうか。
あ、なんか胴体まで消えかかってる。
まってよ、もう少しでキャラのレベルがカンストすんのにさぁ、
携帯のページを更新する。
一文増えていた。
『きっと向こうの世界の文芸部の本に、帰還へのメッセージが挟まれてるはずさ('-^*)/』
それ確かに消失だけど違うよ!
そして首まで消えた。
ただの生首だな。
この先はもう恐ろしくて………
ま、意識が飛んだ。
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