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「どうすんだろね、藍子……」
「うん」
「アタシはああいう付き合いは嫌だな。
結婚したいもん。アタシなら結婚出来ない相手と付き合わないな」
陽子の言葉に頷くが、恋愛なんてものは十人十色。
人それぞれ価値観が違うように、恋愛観だって違う。
藍子は結婚したくない女なのかもしれない。
結婚願望が消えてしまったアタシに不倫を勧めるくらいだから、きっとそうなのだろう。
藍子の口から一度も結婚したいと出てきた事もない。
相手に妻子がある以上、結婚を迫られる事も無いからこうして何年も付き合っているのかもしれないと、この時のアタシは思っていた。
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