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陽子の決断。
お見合いをする事にアタシは反対はしない。
恋愛であっても見合いであっても、出会うという事は一緒だと思う。
―温かい家庭を作りたいんだ。いつも笑いの絶えない家庭がアタシの夢なの―
親の顔色を見て、子供ながらに気を遣ってきた陽子の幸せをアタシは願っている。
「見合いしてもすぐに結婚を決めないで、陽子の事を優しく包んでくれる人かどうかちゃんと見るんだよ」
アタシがそう言った時、ありがとう、と陽子は言った。
いろいろだよ。
結婚したい陽子。
結婚したくないけど彼氏が欲しいアタシ。
不倫を楽しんでいる藍子。
顔半分まで湯の中に浸かり、ブクブクと口から息を吐き出しながら考え事をしていたアタシはのぼせそうになっていた。
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