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「いや、そうだわ。身体の相性って大事だって思うよ」
陽子の放った言葉に、そうでしょう?、と同意を得た藍子は嬉しそうに言う。
「でもさ、一番大事なのは心と心が繋がってる事じゃん! 身体は二の次でしょ!」
はっきり言ってアタシはそんなものどうでもいいと思っている。
会えばすぐ身体を求めてくる男も正直ごめんなんだ。
手を繋ぐだけでいいし、キスだけでも満足する。
それを言うとふたりはいつも笑う。
―子供かっ!―
―アンタ、楽しみ方知らないでしょ?―
ふたりからはよくこう言われ、そんな事は無いと一応否定するが、最近そうなのかもしれないと思う事もある。
「付き合った男の数はこの中でダントツなのに、勿体ないねぇ」
陽子が皮肉を言う。
確かに、陽子や藍子に比べれば付き合った人の数は多いかもしれない。
でも、その中にコレだ!と思える人がいないってどうよ。
それって不幸だと思わないか?
「ダメだこりゃ……って奴アタシに回してよ」
陽子は笑って言うが、アタシのお古でいいのだろうか?
アタシは友達のお古はゴメンだ。
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