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「あんたはどうなってんのよ」
陽子が聞いてくる。
「まだ、友達……」
アタシの返事を聞いて笑い出したのは藍子だった。
「ちょっと何それ? いい大人がお友達?」
「物事には順序があるだろうってさ……」
「そりゃメチャクチャ頭が固いか、体よく断られてんだよ」
藍子が運ばれてきたパスタにチーズをかけながら言った。
そうなのかな、と言ったアタシに陽子が口を開いた。
「いい事じゃん。今までがすぐに付き合って、相手の行動に悩んだり、悶々したりした事無いんだから、少しくらい悩まなきゃね」
「ん……」
パスタをくるくるフォークに巻きながら陽子の話を聞いていると何かが聞こえてきた。
「ちょっと聡美の携帯じゃないの?」
藍子に言われバッグから携帯を取り出し開くと、メールを受信していた。
カチカチと操作しながらメールを見た。
「やっ! 聡美気持ち悪い。何ニヤニヤしてんのよ!」
陽子が言う。
「んふっ!」
藍子もアタシを見て気持ち悪い、と言った。
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