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ふたりに教えてやった。オッサンを飲みに誘った事を。そして今来た返信メールがOKの返事だった事を。
「あんた、本気で好きなんでしょう?」
陽子が言った。
「……。そうか、そうなのか。だからキュンてしたんだ?」
「へっ? 聡美、オッサンにキュンてしたの?」
隣で驚いた顔をしている藍子に、アタシはうんうんと頷き返す。
どんなシチュエーションでキュンとしたのか聞かれたから教えてやった。
爆笑。
藍子なんて涙を流している。
陽子も腹が痛い、苦しいと何度も言って笑う。
(そんなに笑う事かよ)
「まぁ、いいんじゃない? やっと恋してるっぽくなって来たじゃん」
陽子が息を整え、水を一口飲んで続ける。
「今まで相手から好かれて付き合っても、相手に対して気持ちが無いからすぐダメになっていたし、自分から相手を落としても好きなのかどうなのか解りもしないうちにアタックするから、これまた長続きもしない。
そんな聡美がキュンしたり、返信メールにニヤニヤする姿は恋する女になったなと感じるよ」
そう言われて少し照れ臭かった。
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