恋人昇格

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  目が覚めたアタシは頭が痛くてすぐに起き上がれず、半開きになった目で天井を見ていた。     いつ帰ってきたんだ?   どうやって帰ってきたんだ?   つーか、ここは何処だ?     「はぁ?」     勢いよく起き上がり、頭がクラクラしてまた倒れ込んだ。     「何処? 何? どうした?」    自分の身体に手をやるとシャツが無い。何気に胸を触るとブラジャーもしていない。   見知らぬ部屋で、Tシャツ1枚で転がっている自分の姿に驚いた。   身体を起こすとベッドの足元の方に外されたブラジャーが置いてあった。    「くっそー! あの親父、勝手に食いやがったな!」   ブラジャーを手にアタシは叫ぶ。      「悪いが食って無い」   隣の部屋から声がした。     ベッドから下りて声のした方を覗くとそこはリビングで、ソファに座り新聞を読む彼がいた。     「ホントに……食ってない?」   「食ってたら君はパンツも履いてないはずだ」     そう言われ自分の下半身を見る。    アタシはパンツも履いてるし、しっかりとジーンズまで履いていた。     そしてアタシの目には彼の横に毛布が一枚あるのが映った。     (ここで寝たんだ……)      彼は立ち上がるとキッチンに行き、冷蔵庫からイオン飲料を取り出しアタシに手渡した。     「二日酔いなんだろ? 飲みなさい」   手渡されたソレを、アタシは半分くらい一気に飲んだ。  
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