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なんか……
いい匂いがする……
そのいい匂いのせいか、アタシのお腹がグゥーっと鳴った。
むっくりと起き上がりリビングに行くと、キッチンからいい音がする。
「起きたのか。どうだ?具合は」
「治った……。何作ってるの?」
「ん? パスタ」
(いいなぁ。男の料理をする姿。慣れた手つきじゃん)
手際の良さに見とれていると、皿を出すように言われた。
食器棚を開け、目についた皿に手を伸ばそうとすると声がかかった。
「その下のやつ2枚出して」
どうやら、アタシの分も作ってくれているようだ。
皿にパスタを盛ると、テーブルに運ぶように言われ、2枚の皿をリビングのテーブルの上に置いた。
フォークとグラスを持って彼がやってくる。
それを受け取り並べている間に、彼は冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを出してきた 。
「食えるだろ?」
「うん。いただきます」
彼の作った野菜がたっぷり入った和風パスタは美味しかった。
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