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「眠たくなったんじゃないのか? 目が半分しか開いてないぞ」
彼に言われて頷いた。
お酒が入るとすぐ眠たくなるんだ。
コンビニで買ってきた歯ブラシを持ち、洗面所に行って歯を磨いた。
少しだけ目が覚めた。
「真ちゃんも寝る?」
ああ、と答えた彼も歯を磨きに洗面所に行ってしまった。
空いた缶をキッチンにさげ、テーブルの上を片付けた。
さぁ寝るぞ、と彼がリビングの電気を消し、隣の部屋に入って行った。
あとをついて部屋に入ると、ベッド横のスタンドを点けて、セミダブルのベッドの中に彼が潜りこんだ。
アタシもベッドに入る。
「真ちゃん、腕枕して」
「ん? ほら」
腕枕をされて、彼の身体に寄り添うように寝る。
「真ちゃん、キスの続きする?」
「眠たくないのか?」
「少し眠いけど、真ちゃんしたい?」
「したい」
「あのさ、ガッカリしないでね……。アタシ今まで一度もイッた事無いんだよ……。多分この先も婆さんになるまでそんな身体なんだ……きっと」
アタシの言葉を聞いて彼が言った。
「女は心も関係してるから、何も心配する事無いさ。聡美が俺を好きになったらイケる」
(好きになったら?)
なら、大丈夫なのかな。もう好きになってるもん。
唇が重なる。
彼の手がパジャマのボタンをひとつずつ外していった。
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