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珍しく早くに目が覚めた。
ここが自分の部屋じゃないからだろう。
ベッドから降りて、キッチンに行きコーヒーメーカーをセットした。
洗面所に行って顔を洗い着替えた。
昨夜洗濯した下着は、見事に乾いていた。
リビングに戻って、バッグの中の化粧ポーチを取り出して、中に入っていた貰ったサンプルの化粧水をつけた。
(良かった入ってて)
顔を洗いっぱなしで大丈夫な年齢でない事は、洗い終わった瞬間から感じる。
彼の言う通り、アタシの着替えや基礎化粧品など、ここに置いといたらいいかもしれない。
コーヒーをカップに入れて、リビングのソファに座り口にしているところに彼が起きてきた。
「早いな」
「ん、目が覚めちゃった。真ちゃんコーヒー飲む?」
ああ、と返事をした彼は玄関に向かい新聞を持って再びリビングにやってきた。
テーブルにコーヒーを入れたカップを置くと、一口飲んでアタシの顔を見た。
「ゆうべは惜しかったな。もう少しでイケたのに逃げるから」
そう言ったあと新聞に目を落とした。
そうなんだよ、アタシは初めての感覚を味わったんだ。
このオッサンとのエッチで……。
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