四人?+一人の日常

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ん? 読者の皆様はこう思ったことでしょう。 何でこの少年、夏芽って呼んでるの? さっきまで命緒って説明してたじゃん。 と、当然疑問に思うでしょう、しかし、今はまぁ気にしないで頂きたい。 ふ~ん、この子って夏芽って呼ばれてるんだ、命緒だか夏芽だかよく分からないけど、まぁいっか。 ぐらいの気持ちで読んで頂きたい。 そういうわけで、一輝は夏芽(一輝がこう呼ぶので、こう表記する)に訴えたが、夏芽はぽかぽかガンガンと殴り続ける。 「だから痛いって!」 「…………」 「何か言えよ!」 「………………ぽか」 「…………え?」 「ぽかぽか」 「…………」 「ぽかぽかぽかぽか!」 「…………」 「ぽかぽかぽかぽかぽかぽかぽかぽか!」 「…………イラッ」 自分でぽかぽかと擬音を付けながら殴り続ける少女に、一輝は苛つき始め、それがピークに達すると、あるものを放った。 「かわいこぶんな!」 それはデコピンだった。 電光石火の勢いで繰り出されたそれは、フライパンとおたまの間を通り、夏芽の額へと一直線に迫ると、気持ちの良い高い音を鳴らしてヒットした。
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