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耳に直接伝わる熱がそこから全身に広がる。
太ももに触れていた手も動きが再開され、背筋を通して体を僅かな電流が駆け巡った。
もう、限界だった。
得体の知れない感覚への恐怖。
男と女の力の差。
正式な婚約者になるために宗也の言うなりにならなければならない事実。
その全てに堪えられなくなった。
いや……。
いくらなんでも、こんな形で乙女じゃなくなるなんて……。
いくら復讐のために必要なのだとしても、この状況だけは我慢出来なかった。
だから、私は――。
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