Act.1 館の主

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 私は驚きと疑問にしばらく現状も忘れてしまう。  メェヘェェ  メェヘェェ  鳴き声はまだ続いている。  というより、定期的に鳴り響いているみたい。  そういえば、この鳴き声が聞こえた瞬間から宗也の舌の動きも止まっていた。  宗也は私の唇を離し、チッと舌打ちをする。  そして小さな声で悪態をついた。 「今からだってのに……。あのババア……」  そして今度は私から手を離し、後ろポケットに入れてあったと思われる携帯を取る。  メェヘェェ  メェヘェェ  鳴き声はその携帯から聞こえてきている。
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