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私は驚きと疑問にしばらく現状も忘れてしまう。
メェヘェェ
メェヘェェ
鳴き声はまだ続いている。
というより、定期的に鳴り響いているみたい。
そういえば、この鳴き声が聞こえた瞬間から宗也の舌の動きも止まっていた。
宗也は私の唇を離し、チッと舌打ちをする。
そして小さな声で悪態をついた。
「今からだってのに……。あのババア……」
そして今度は私から手を離し、後ろポケットに入れてあったと思われる携帯を取る。
メェヘェェ
メェヘェェ
鳴き声はその携帯から聞こえてきている。
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