1889人が本棚に入れています
本棚に追加
/795ページ
そんな状態でまた宗也を見ると、さっきよりは落ち着いて会話をしていた。
「ったくわかったよ。それで?」
空いている片方の手で軽く頭を掻いている。
その姿は少し子供っぽく見えて、やっぱり私と同じくらいの男の子なんだなと思う。
「ああ……。ああ……」
と何度か同じような相槌を打つ宗也に、チラリとこちらを見られてドキッとした。
でもそれは一瞬のことで、すぐに視線は外れ電話に集中される。
「ああ、そいつならここにいるぜ?」
その言葉に、私の事を言っているんだと分かった。
だって、さっきこっち見たし。
最初のコメントを投稿しよう!