Act.1 館の主

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 そんな状態でまた宗也を見ると、さっきよりは落ち着いて会話をしていた。 「ったくわかったよ。それで?」  空いている片方の手で軽く頭を掻いている。  その姿は少し子供っぽく見えて、やっぱり私と同じくらいの男の子なんだなと思う。 「ああ……。ああ……」  と何度か同じような相槌を打つ宗也に、チラリとこちらを見られてドキッとした。  でもそれは一瞬のことで、すぐに視線は外れ電話に集中される。 「ああ、そいつならここにいるぜ?」  その言葉に、私の事を言っているんだと分かった。  だって、さっきこっち見たし。  
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