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「はいはい。分かったよ、連れて行きゃーいいんだろ? じゃーな」
ぶっきらぼうに言い捨てて、宗也は電話を切った。
携帯をまた後ろポケットにしまいながらため息をつく。
そして私のほうに向き直ったかと思うと、無言で腕を掴まれる。
何!?
まさかさっきの続きとか言わないわよね!?
「ちょっ、離して!」
「うるせぇな……」
また何かされやしないかと暴れると、宗也は面倒くさそうに呟いた。
「どうせ迷ってたんだろ? 目的地に連れてってやるよ。……なんか萎えたし」
最後の言葉がちょっと引っかかるけど、そこはあえて何も聞かないことにする。
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