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手首にチリッと小さな痛みを感じるとその唇が離れる。
離れたその場所には、赤い痣――キスマークが残っていた。
「っ!!?」
初めて体に残された唇の痕に、私はまた顔に熱を集める。
体中の血液が集まったんじゃないかと思うほどの熱さに、頭がクラクラした。
「これから三ヶ月。その間にお前を俺の女にしてやるよ」
「なっ!?」
楽しそうに宣言した宗也に、私は言葉を無くして金魚か鯉のように口をパクパクと動かす。
そんな私を見つめる茶色い目だけは、子供のように無邪気な色を映していた……。
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