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こんな嫌な男に気を使っている事実に、私は更に顔をしかめる。
すると、今度はさっきのメイド姿の女性が部屋の中に入って来た様で、バタンとドアが閉まる音が聞こえた。
「水野様、貴方はまだ“候補”の身です。人前でのそのような行為は無礼ですよ?」
入ってきてすぐに、女性は私を叱ったときと同じ様に冷たい声で麻李藻さんを叱る。
近くにいるだけで威圧されているような気分になる女性に、麻李藻さんもすごすごと従った。
「はぁい……。すみませんでしたぁ……」
可愛らしく唇を尖らせながら麻李藻さんが宗也から離れると、女性がこの場を仕切り出す。
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