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「ほら、あーや?」
「え、ぅえぇ!?」
理解しても現状は変わらない。
宗也は色っぽく目を細めて顔を近づけてくる。
そして数㎝のところで止まる。
「キスしてくれないと、もう一生この部屋から出してやらないぞ?」
その近さで話されると、唇に息がかかる。
恥ずかしい。
「誰の目にも留まらないように閉じ込めて、お前の世界を俺だけにしてしまうぞ?」
冗談のような言葉。
でもその目が、半分くらいは本気で思っているように思わせた。
狂気じみた愛情だけど、少し嬉しいと思っている私は本当に宗也にぞっこんなんだろう。
私は躊躇いながらも頭を上げて宗也の唇に自分のそれを合わせた。
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