第一話 関係

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開いた扉からは、土屋が顔を覗かせた。 「これ、食え」 「……」 机に置かれたのは、卵がゆだった。 俺は、レンゲにひとすくいして、一口食べた。 「……うまい…」 「そっか…、よかった……」 微笑んでいる土屋を見て、なぜか顔が熱くなった。 二口目を口に運んだ時、土屋がこう言った。 「日高……、お前を家に帰すよ。……今まで悪かったな…。」
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