平凡であり平凡でない日常

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はぁ……。 私――三栖美結は溜息を吐きながら、月曜日の通学路を歩いていた。 理由など完全に決まっている。 「でさ、昨日のあれは良かったね。特にあの一言がさ……」 私の隣で理解できない言葉を話している、幼馴染の事だ。 それに加えて昨日の事もある。 今朝の新聞に、大々的に報じられていたのだ。 〈オタク狩りが、狩られた!〉 私たちの目撃証言なども含めて、書かれていたのだ。 まぁ、半分以上はかなりの脚色を付けているのだが。 そんな私の憂鬱にも気が付かずに、幼馴染は話し続ける。
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