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魔理沙「おーい霊夢ー! 遊びに来てやったぜ!」
霊夢「あら、魔理沙。あなたはいつも唐突ね」
霊夢と呼ばれたその巫女は、表情をあまり変えずに、さらっとした物言いをした。
そして、俺の存在に気付くが、それほど驚いた様子も、興味を示す様子も見せず、ただ一言。
霊夢「誰……?」
源「あっ! 俺は源(げん)みなもとと書いて源だ。魔理沙には、森で倒れていたところを助けてもらって……」
突然「誰?」と尋ねられたので、慌てて自己紹介した俺だった。
巫女は、さほど関心を持つ様子も見せず、表情も仕草も変えずに自分も自己紹介した。
霊夢「ふーん。私は博麗 霊夢。この神社の巫女よ。」
その巫女があまりにマイペースなため、なんだか調子が狂いそうになる。
俺にはまるっきり興味がなさそうだった。
霊夢「で……魔理沙。用事ってこれだけ?」
俺を紹介するのを『これ』?
俺は少し傷ついた気がした。
いや、傷付いた……深く……。
魔理沙「ああ、まあそのついでにだな。今日森で面白そうなの拾ったから、お前に見せに来たんだよ」
魔理沙も全く気にしていないようだ。
おそらく霊夢の性格を理解しているからだろうな。
魔理沙はスカートの中から、赤色と橙色のぶちが入った、明らかに毒々しいキノコを取り出した。
取り出す際、俺は顔を熱くしながら思わず目を逸らした。
源(恥じらいってもんがないのかよ……)
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