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「パート社員だってのに、首切んないで待ってくれるって?良い職場で良かったさね」 「うん。長期休養でも少し給料出るし……本当、助かる……」 不意に欠伸が一つ出た。 気持ちが和らいだせいか。 母の顔色が変わる。 「ほれ!無理してないで布団入って寝なさい!昨日殆ど寝てないんだべさ」 確かに。 横になったが、一睡も出来なかった。 「うん。……じゃあ、少し寝るかな」 追い立てられるように二階の自室へ行き、着替えて布団に入る。 「したら、母さん、畑行くからね!父さん畑に携帯持ってってるから、何かあったら電話しなさいよ!!」 下から母が大きな声で言った。 「はーーーい」 私も大きな声で答える。 過保護過ぎるよ。 小さい子供じゃないんだから。 頭まですっぽり布団を被る。 涙が止まらない。 家の中には私一人きりなのに、誰にも見つからないと言うのに、布団の中で、声を殺して泣いた。  
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