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三月の受診日。 血液検査の結果、腫瘍マーカー数値が跳ね上がっていた。 再発は有る、と医師から聞いていたが、まさかこんなに早く再発するとは思っていなかった。 愕然としていると、 「まだ排卵が有るようだし、今のうちに人工受精という事も視野に入れてみてはどうだろうか?」 そう、医師に言われた。 実の所、正月休みのあの夜以来サトルとは身体を合わせていない。 今も帰りは遅く、私が寝ついてから帰って来る。 朝起こして、送り出して……そんな繰り返しであった。 休みの日に家にいても、日がな一日寝ているか、一人どこか出掛けて夕飯時に帰って来る。 そう言えば、最近サトルとまともな会話をした記憶が無い。 「まぁ…、早めにご主人と相談してみてください」 医師は人の良さそうな笑顔を見せてそう言った。  
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