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目を開けると、そこは病院であった。
左腕には自動的に動く血圧計、右腕からは管が繋がれ、点滴バック二つと血液バックが吊されていた。
個室では無い。
ナースステーションが見える。
ICUにいるようだった。
看護師が一人寄ってくる。
見覚えある顔。
ミユキだった。
ともすれば闇にのまれそうになる意識を保ち、記憶を手繰る。
そう言えば、先日の電話で同じ市内に出て来て就職先が見つかったと言っていた。
サトルの事ばかり気になってすっかり忘れていた。
そうか。あの後ミユキがいる病院に運ばれたのだ。と、思考が繋がった。
「エミ、目が覚めたね。口、ゆすぐ?」
私は頷いた。
ミユキは手際良く私の世話をしながら、
「サトルさん海外だって?岩崎のお義父さんとお義母さん、来てるよ?入って貰う?」
と言った。
私はまた、頷く。
少しして、マスクをした義父と義母がベッド横に来た。
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