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「ねぇ、ミユキ」
私の声に、ん?とミユキが振り向く。
「……私、どうなったの?」
私の問いに一寸、間を置き、一つ息を吐いて側に寄って来た。
来たついでに体温計を右脇に差し込む。
「……エミ。あんた、すんごい危ない状態だったんだよ。意識戻って良かった」
「まだ赤ちゃん生めるのかな?」
「……ごめん。エミ、明日先生から説明あるから。……もう、今日は寝なさい」
ピピ、と鳴った体温計を出し、氷嚢作ってくるわ、と、出て行ってしまった。
きっと、ダメだったんだろう。
私は目を瞑り、身体に残った麻酔の眠気に委ねた。
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