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──そこには・・・・・・
炭(スミ)と化した、パンらしき物と、牛乳がありました
・・・えーと・・?
一応・・・確認しとく、か・・・
「か、母さん、これは・・・なぁに?」
恐る恐る、きっと引きつっているであろう笑みで訊ねる俺に対し、
母さん、ニッコリ笑顔で
「数十分前までは、世間で〝パン〟と名のついていた物、ですvV」
さいですか・・・
母さんのその〝何か問題でも?〟というような視線に耐えきれず
俺は炭と化したパンへ、ソロリと視線を反らす
ふふふ、母さん・・・俺には今の会話の流れで語尾にハートをつける意味が
解らないよッ☆
そして・・・パン一枚を焼くのに、なぜ数十分も使うんだい?;
軽く〝世間〟と言う言葉に憧れを抱き、項垂(ウナダ)れながらも
母さんに喝(カツ)・・・もとい〝常識〟を教えるべく、
俺は母さんに向き直る
「あのさ、母さん
前に機械は絶ッ対に、絶ッッ対に
使うな、って言ったよな・・・?」
もはやただの黒焦げの炭へと変貌(ヘンボウ)したパンを指差し
母さんを、パンへの同情の気持ちで一杯の、真っ直ぐな目で見据えながら言う
「えー?」
──すると、母さんは可愛らしくコテン、と首を傾げる
えぇー・・・
何、その反応・・・
さも、そうだっけ・・・?的な?
・・・そうだよっ!!
つか言っただろッ!?
そう・・・
母さんは世に言う
〝機 械 オ ン チ〟
だから、使う時は俺を呼べって言った筈はず・・・
いや、絶ッ対に言った!!
「えーっ、だって・・・お母さん使いたくなっちゃったんだもん・・・」
唇を尖らせ、ぶぅー、と頭垂(コウベタ)れながら自白する
あ、言ったのは認めたな?
つかさ、母さん・・・・?
その歳で〝もん〟は・・・・・
んでも似合ってしまうんだから、あぁら不思議
いや、それもどうかと思うが・・・;
ま、俺が言うのもなんだが母さんは可愛いからなー・・・
べ、別に俺はマザコンじゃないけどっ!?
いや、本当にっ!!
でも可愛いのは本当で、正確な歳は分からないが(教えてくれない☆)20代後半に見え・・・なくもない
──少なくとも、子持ちには見えない・・・っ
あ、じゃあ、実は俺は母さんの子供じゃなかったりして?
はは、まっさかぁー
──・・・いやいやいやいや、こう言うこと言うと、マジになっちゃうパターン有りだよね!?
作者ならやりかねなくね!?
・・・考えすぎ?
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