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あれは一ヶ月前、珍しく兄貴が私のアパートを訪ねてきた。
「よっ!久しぶりだな麻奈美」
インターホンから懐かしい声が聞え、ドアスコープを覗くと満面の笑顔で立つ兄貴がいた。
「お兄ちゃん!?久しぶりね。どうしたの急に?入って入って」
ドアを開け兄貴を部屋に招いた。
「いや~近くに来てたからよっていこうと思ってな」
「ところで手に持ってるものはなによ。」
部屋に入るとき兄貴は右手に袋を携えていたのを私見逃さない。
私の感でいけばケーキかな?
「お前の好きなショートケーキだ。」
「まじ!イェーィ」
さすが私。私の鼻は甘いものは見逃さないのだ。(な~んてね)
早速ケーキを取りだし皿にのせ、私と兄貴に出して座ソファーに腰をおろした。
「あと、これは誕生日プレゼントだ」
ポッケからおもむろに小さな包みとマスコット人形をだした。
「まじで!ていうか誕生日がもう一ヶ月近く過ぎてるんだけど」
笑いながらにらみつけてやった
「だからお詫びに人形もつけたろ」
バツの悪そうな顔で笑っていた。
「開けていい?」
「おぉっ…てかあけてるやん!」
「細かいことは気にしないの♪」
「おまえなぁ」
呆れてる兄を無視しプレゼントの箱を開けると、そこには天使の羽をモチーフにしたネックレスが入っていた。
「まぁ兄貴にしては良いチョイスね」
「だろぉっ」
箱から取りだし、すぐ首にかけて鏡の前でどの服にあうかなとあれこれ考えていた。
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