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~龍~
優紀は、さっきの暗い表情とは裏腹に花のような笑顔をしていて綺麗だった。
俺はありったけの優しさで優紀の頭をなでる。
優紀に俺の心が伝わるように。
「‥‥もうっ、そんな子供じゃないんだから」
ハムスターみたいにプクーと頬を膨らましてちょっと怒ったように見せかけても俺の手を振りはらわない優紀。
俺は、そんな優紀をみて笑う。こんな時間がずっと大人になっても続けばいいのにと、
「そこのお嬢ちゃん達、
何2人だけの世界にひたちゃってるねん!わいもまぜてやっ!」
えーと、さっき会った変態さん。空気よんで下さい。
「何、何そんな可愛い瞳で見つめられたら、わい狼に大変身しちゃうでー。」
ボカッ
この人どうしようって思ってた所タイミング良く軽く殴られた音が響いた。
「っ~!なにすんねん!!
れいちゃん。」
変態さんがそう言うとまたボカッという良い音がなった。
「誰がれいちゃんですか。私は神山 零時(カミヤマレイジ) です。貴方には神山と呼ぶように毎回言ってるでしょう」
今、気付いたがこのメガネをかけて冷たいような美形さんが変態さんを叩いたらしい。
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