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「後、君たち。」
メガネのフレームがキランッと光る。
「『ハッハイ。』」
「一旦、待合室に戻るよう言われたでしょう。時間もない、早くもどりなさい」
敬語でも、命令のように聞こえる言葉。
しかし、嫌悪感を感じないのは、この人が本当に正しくそれだけの事をしているからだろう。
雰囲気で伝わってくる。
それは、優紀もなのか
普段は天邪鬼なのに
「分かりました」
と、すんなり聞きいれて
俺の手の小指を握り待合室に向かった。
「あぁ~可愛い子ちゃん
いっても~たぁ~。
れいちゃんのせいやで」
「何言ってるんですか。
こういうのは駆け引きってものが大事なんです」
不適に笑う零時。
「そういうの好きやね、
れいちゃん。そのメガネだって伊達やし‥‥」
「こっちのが私らしいでしょう?てか、あからさまに 落ち込まないで下さい。気持悪い」
「だって、もう会えないかもしれへんやん‥‥」
「それは、無いですよ。
時期に生徒会のものとなるんですから」
零時の不適な笑いと共に
龍にとって、余り良くない言葉が舞台裏に響いた。
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