10,ランキング戦

38/44

13890人が本棚に入れています
本棚に追加
/191ページ
「後、君たち。」 メガネのフレームがキランッと光る。 「『ハッハイ。』」 「一旦、待合室に戻るよう言われたでしょう。時間もない、早くもどりなさい」 敬語でも、命令のように聞こえる言葉。 しかし、嫌悪感を感じないのは、この人が本当に正しくそれだけの事をしているからだろう。 雰囲気で伝わってくる。 それは、優紀もなのか 普段は天邪鬼なのに 「分かりました」 と、すんなり聞きいれて 俺の手の小指を握り待合室に向かった。 「あぁ~可愛い子ちゃん いっても~たぁ~。 れいちゃんのせいやで」 「何言ってるんですか。 こういうのは駆け引きってものが大事なんです」 不適に笑う零時。 「そういうの好きやね、 れいちゃん。そのメガネだって伊達やし‥‥」 「こっちのが私らしいでしょう?てか、あからさまに 落ち込まないで下さい。気持悪い」 「だって、もう会えないかもしれへんやん‥‥」 「それは、無いですよ。 時期に生徒会のものとなるんですから」 零時の不適な笑いと共に 龍にとって、余り良くない言葉が舞台裏に響いた。
/191ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13890人が本棚に入れています
本棚に追加